Sky Lord
06.Dead Walking in the Twilight
「やだ……」
 うつ伏せのが首を振って明確に拒否を示す。

「いやだ……だって俺2回連続だぞ……疲れた……」
――これだから体力有り余ってる高校生は……
 そうは思えども、命令されたら従うしかない。
「寝てるだけでいい」
「……わかった」
「忍足」
「分かってる。とりあえず、仰向けにはなって? それだけでえぇから」
 忍足の命令を受けて仰向けになり、上体を起こされそのまま体を預ける。
 何をされるのかと思ったが、正直、やることは一つだなとは思う。
「ん……」

 忍足に背中を預けているに対し、前から腰に腕を回した手塚が告げる。
「な……に?」
、応えてください」
 それは、手塚と忍足の気持ちに応えることを意味している。
「……俺は……」
「あかんて。、応えて?」
 逃げ道を塞ぐように、忍足が告げる。
――応えたい……でも……
 あちら側にいる自分がそう簡単に応えさせてくれない。
 それが分かるだけには沈黙しようとするが、それを許してくれる二人でもない。
「応えぇや、
「応えてください」
 二人それぞれ名前を出し、後ろと前から繋ぎ止められる。
「あなたの、本当のところが聞きたい」
「俺らに対してなんて思ってるか、本当のことだけ聞きたいんや」
 長くは沈黙できない。
 そう判断したが、重い口を開いた。
「俺は、黄昏を歩く死者だ。それが前提になるなら、お前らのこと……好きだよ。じゃなかったら、こんなこと受け入れないだろ?」
――あぁ……とうとう言っちまったなぁ……
 そう思うのは、偽善を最も嫌うもう一人の自分だ。
 だが、それでも……嘘ではないのだから仕方ない。本当の気持ちは偽善ではない。
――張の旦那は嫌うだろうが、俺は……
「今ので十分や」
 そう言って忍足が後ろから抱きついてくる。
「侑士?」
 疑問に思って首だけで振り返ると、真剣な表情の忍足が告げる。
が微妙な立場に居ることもわかってる。本来の支配者が俺らじゃないことも分かってる。せやから、今ので十分や。手塚もそー思うやろ?」
 という人間の、あちら側を見せられた忍足が告げる。
 あんな強烈な墓参りは、正直初めてだった。
 北国の針葉樹の雑木林の中にあった、朽ち果てたいくつもの木の棒。
 それが墓だと言われ、誓いの中、生きている。
 そして、あちら側のを少しでも知ってる手塚も同意する。
「あぁ」
「てなわけで、?」
 何を言われるのか少し冷や汗が流れる。
――さすがに三回目はいやだ……
「抱かれてな?」
 願いは、空しく散った。



 後ろから、前から腕が伸びてきて抵抗を封じられる。
「あ……ぁああ!」
――う、うまい……
 足を広げられ、咥えられる。
 男の体は快楽を否定できない。
 散々喘がされて吐き出させられた後、力尽きたはそのまま眠りについてしまった。
 だから、その後二人がどのような会話をしたのかは知らない。
 だが翌朝、とんでもないことになっていたのは、この時誰も知らなかった。
アトガキ
黄昏を歩く者
2025/10/31 up
管理人 芥屋 芥