「はい」
怖い。
何を言われるのやら、めちゃくちゃ怖い。
特段、ミスはしなかったはずだ。
ただ全員を帰すことができなかっただけだ。
判断ミスじゃない、その隊員が勝手に動いたのだ。
奇行種だったから予測不可能で、だから今回は俺のせいじゃない……は、言い訳かもしれない、と思う。
「お前は、被害を最小限にとどめた」
「……はい」
――ん? 怒られない?
「だから……」
「……はぃ……って、うぉ!!」
腕が引っ張られ、ベッドの中に押し倒された。
rec -03...
Don't Go Anywhere…
「お前は、後悔するな」Don't Go Anywhere…
「……はい」
言ってることの意味が分からず返事をする。
「お前は……」
「?」
の疑問を感じたのか、リヴァイが舌打ちする。
「……ッチ」
「あの、死んだ隊員の挨拶周りなら済んでますよ?」
預かった隊では滅多に死者を出さないとはいえ、昔からやってきた慣れた作業だ。
さっさと罵倒されて帰ってこればそれで終わりだが、それが納得いかないのかリヴァイの顔は歪んだままだった。
「兵長?」
「今回はそいつが勝手に動いたんだろう?」
「……えぇ。まぁ」
「だったら死は、そいつの責任だ」
これって、もしかして……だけど……
「もしかして兵長、なぐさめてます?」
「……」
図星だったのか、リヴァイが押し黙る。
「大丈夫ですよ。まぁ、死者が出たのは久しぶりですけど。俺は平気です」
「……そうか」
「兵長? どうし……っ!」
――どういう状況?
リヴァイからキスを受けているの頭が、一瞬だが真っ白になる。
――苦しっ!
鼻で息をすることも忘れ、は苦しさからリヴァイの服を掴む。
「……っ兵長?」
「死亡者が……お前かと思った……」
「……」
――そんな訳ないでしょう
という言葉を、は呑み込んだ。
いつ死ぬか分からない世界だ。
死なない、という保証はない。
だからこそ、言えない言葉もある。
「すみません。報告が遅れました」
「死ぬな、」
「すみません。その保証は……」
できません、と続けようとしただが、やめた。
「できる出来ないじゃねぇ」
「無茶を言わないでくださいよ。兵長」
「……そうだったな」
しんみりしたところで、が話をガラリと変えた。
「ところで兵長」
「なんだ」
「退いてくれません?」
「なんでだ」
「なんでって……その、俺、これから休みたいんですけど」
「ここで休んでいけ」
――絶ってぇ!! やだ!!!
が全力絶叫で心の中で絶叫するも、それが声に出ることはなかった。
「……」
リヴァイが睨んできたから。
「うぅ……分かりましたよ」
――さようなら。俺の休み……
「どこにも行くな。」
「団長からの指示を受けてどこかに行かせるのは兵長でしょ?」
現実的な返しをするに、リヴァイが口を閉ざすことはなかった。
ごそりと、裸の背中に腕を回されてそのまま引き寄せられる。
「それでもだ」