アリア・リンクと分かれた後、帰路についたぼくの後ろから声が掛った。
「ゴーシュ・スェード。君のアカツキへの栄転、おめでとう」
そう言って笑顔で話し掛けてきたのは同業の
「・」
だった。
Let it BEE
とは言っても、こいつはもう既にアカツキへの通行証が既に発行されてい、行き来ができるか。
それを羨ましいと何度思ったか。
しかしその前に一仕事残っている。
これを終わらせれば、首都アカツキへの栄転が決まる。
「ありがとう。・」
そう答えて、差し出された手を握り返した。
家へ向かう帰路の途中、二人で話しながら帰る。
「次アカツキへ帰るのはいつだ?」
と聞くと
「明日だ」
と答えた。
「それよりも、今回の栄転前に一仕事やるんだって? 気をつけろよ。何せルートの確保すらロクにできてないヨダカの南の端までなんだろう?」
そう言って、途中買った缶スープを飲んだ。
相変わらずそういう情報には敏感なヤツだ。
「あぁ。まぁ、いつも通りやれば終わる仕事だ。「テガミ」を届けるのが、ぼくたちテガミバチの仕事なのだから」
「そうだな。お前も俺もテガミバチ。今度会うときは、アカツキだな」
「あぁ」
そう答えると、・は自分の取っているのだろう宿へと帰っていった。
テガミバチ
それは、このアンバーグラウンドの首都を除いたこの国の町から町へ旅をし
どんな危険すらいとわず
国民の大切な『テガミ』をお届けする
そんな国家公務郵便配達員「BEE」の通称
アトガキ