Web Clap LOG-6
皇国の守護者 西田

 この命令は、やる・やらない以前の問題で。
 こればかりはどうしようもないことだから。

 まぁ偶然かもしれないけれど……
 でも、名前が挙がったのは自分の名前だったから……

 ごめんな隕鉄

 やっぱり猫には犬死は似合わないよ……

 
 

 敵官のあの女に、あの人のことを言うことが、どうやら俺の最期の仕事になりそうだ。

『偶然というには、あまりにも残酷すぎやしないか?』

 隊の最後尾で声をかけたのは彼。
「でも、これも命令だからね」
 と笑顔で応えたけれど……
「なんか、泣いてるように見えるのは俺だけかな……まぁ、いいさ。西田、帰ってこいよ」
 と餞別の言葉をかけてくれた。
「隕鉄……帰ってこいよ。千早が待ってる。当然、俺の独楽もな」
 とそう言って……少し笑ったんだ。

 
 
 

 どうしてだろう……
 こんな絶望的な状況なのに、こんな言葉しか出てこないよ……

 
 
 

 ありがとう……
アトガキ
西田の「行って参ります」に惚れました。
2012/03/11 書式修正
2007/01/31
管理人 芥屋 芥