なぜ・・・
そんな疑問を抱く余地すらなく、気が付けば視界は真っ黒だった。
 
 
 
 
 
まだ頭がボーっとしている所為か自分の状況がよく飲み込めない。
だけど、膜を覆っているような感覚の中にあって、外気の空気が直に触れている、そんな確信がにはあった。
そして、誰かの手が体に触れているという感覚も
 
 
 
「ん・・・んぁ」
は体を横に向けて抵抗するも、体の反応が遅くてはどうしようもなかった。
手は顎を捕らえてを上向かせると、そのまま首に移動しようよする。
途端ビクッと震える自分の体に驚きを隠せない。
「あぁッ・・・んっ・・・」
洩れそうになる声を、必死に押さえ込もうとする。
だけど

 
 
 
「だめだよ。我慢しちゃ。」

 
 
 
耳元で囁かれた声に・・・
頭が支配されていく。
「ほら、なに考えてるの。ダメだって言っただろう?・・・君は何も考えなくていいんだよ?」
いやだと思うのに、逆らえない。
どんどん頭の中が真っ白になっていく。
どうしてこうなったのか・・・
わ・・・かってる。
わか・・・ってるんだけど・・・
逆らえない。
流されていく・・・白い波に
真っ白に・・・なるな!
イヤだ!!
唇をかんで、その痛みで自分を取り戻した。
だけど、それが最後の抵抗。

「ほぅ。まだ抵抗するの?でもね・・・僕の催眠の前じゃ意味がないよ?」
 
 
 
 
 
 
 
「あかんなぁ。そんな艶のある声聞かせんといてよ」
「響いていたか?」
「そりゃなぁ。の声、ボクが聞き間違うと思う?」
縁側に座ってお茶を飲む藍染に、その膝を枕にして死んだように眠るを交互に見る。
「そないに執着されるとは、ボクとしてもちょっと意外やったね」
「彼の空気は透明だからね。染めたくなるのさ」
手を伸ばし、膝に乗っているの髪を梳いてやる。
「今の彼なら、君に従順に従うけど・・・それじゃ君は満足できないんだろ?市丸君?」
「なんや、分かってらっしゃるやんか」
細い目を、更に細めて、スっと笑う。
「ボクは普段のの方が可愛い思うし・・・それに」
そこで言葉を切って、市丸はの体を引き起こした。
「泣いてる顔の方が、この子そそるねん」
 
 
 
 
 
「い・・・ちまる隊長?」
目がさめると、目の前に市丸隊長がいた。
だけど俺は動けなかった。
何故なら腰にガッシリと腕を回されて振りほどこうにも振りほどけないから。
「離してください市丸隊長!」
「ん〜。あかんよ?はもうボクのもんやからね」
な・・・なんてこと言うんだこの狐!
「はっなっせ!このっ」
何をやってもビクともしない腕に、こっちが疲れた。
「抵抗せんの?」
え・・・?
一瞬の隙をついて、触れた唇。
「いややわぁ。そんなそそる目で睨まれたって、誘ってるようにしか見えんよ?」
な・・・
「それに」
と、そこで言葉を切って、
「     」
耳元で囁かれた瞬間、一気に体が動かなくなってしまった。
混乱しているをよそに、市丸隊長はの着物をとっていく。
「えぇ眺めやわぁ」
時折そんなふざけた感想を述べながら、混乱しているの肌に唇を滑らせる。
 
 
 
 
 
 
 
自分ではどうしようもない快楽がを襲う。
なぜ・・・
真っ白になりかけている自分の頭に木霊する疑問
「何考えてるん。余裕やなぁ自分」
言われて、更に深い快楽に突き動かされる。
涙でぐしゃぐしゃになった顔を覗き込まれても、気に出来るほど余裕なんてない。
 
 
 
 
 
 
まぁ、時期がくるまで封印されててな?零番隊長
 
 
 
気を失う直前、市丸が何か言っていたが、俺の意識はブラックアウトした
アトガキ
あまり,エロくはないですね。艶のシーン,ちょっとだけ苦手だったりするので勘弁して下せぇ(脱兎)
2023/07/21 CSS書式修正
管理人 芥屋 芥