About Death Way
Be Brave
「見た目・・・変わらないな」
持ち込まれた酒をいつもの窓際に座って飲む角松が言う。
「まぁ・・・そうですね」
と、半ば困りながらそれに答えたのは、酒の匂いだけでヨレヨレになって横になっているだ。
「あと、体質もな」
と言いつつそんな彼に氷水の入ったグラスを渡すのは尾栗だった。
「いくらあの世だからって、体質までは変わりませんよ。尾栗三佐」
とグラスに手を伸ばしながらは答えた。
「それにしても、なんだか弱くなっていないか?」
と聞いたのは菊池だった。
どうやら、飲み会開始からが『匂い』で酔ってしまう時間がいつもよりも少し短いと思ったらしい。
昔ならいざ知らず、現在(いま)では大分慣れてきて、開始から30分はモツようになったのに・・・
疲れているからか、それとも、やはり向こう(尸魂界というところ)で何かあったのか。
それは分からないが、それでも、開始から五分ともたずに寝転がってしまうというのは、流石に早過ぎる気がする。
「そ・・・う・・・ですかね。
 そう言われれば、なんとなく酒の回りが速い気もしますけど・・・
 でも、特にコレと言って何かがあった訳じゃない・・・ですけど・・・」
酒関係に関しては、本当にコレといった出来事は起きていないはず。
一度だけ、向こうの酒を飲んだことくらいだろうか。
「まぁいいさ。
 ところで
 『あの世』ってどんな感じだった?」
と、ワクワクした様子でにグラスを渡した姿勢を更に体を寝転がせて、聞いた。
「どんな感じって聞かれましても・・・
 あぁ。
 なんだか昔の、古き良き日本っていう感じはしました。
 でも、使ってる技術とかはなんだか現代っぽくて、その辺りはギャップを感じましたけど・・・
 使われている言葉も、ほとんど日本語っぽかったですし。
 なので、あまり違和感はありませんでしたね」
「違和感ないねぇ。お前、生きながらあの世に行っちまったんだぜ?
 なんだか信じられんよ、やっぱりさ」
と、率直な感想を尾栗三佐が話す。
確かに、そう言われてみれば信じられない話だ。
生きながらあの世という場所に入り、そして生きて戻ってきた・・・なんて。
それを自分が現に体感したなど。
冷静に考えてみれば少し恐ろしくもあり怖くもある事。だが
「でも、一足先に『あの世』が見れて、少し得した気分です」
というと、上官三人の顔に僅かながら驚きが浮かぶ。
「そうか」
そう答えたのは、角松だった。
「それでは、先に失礼します」
断りを入れてから、いつもの場所・・・押入れの下の段にもぐりこんだが寝静まってしばらく経った後
「変わらないな、あぁいうところ」
真っ先にそう言ったのは、寝そべった体勢のままの尾栗だった。
「ま、不思議な現象については、確かに俺たちより遥かにの方が慣れている・・・からな」
と、それに答えたのは菊池。
「それにしても、一足先にあの世に行ったことを『得した気分』・・・か。
 俺だったら、言えないな」
角松が率直に感想を述べる。
「なんだよ洋介。意外に小心者だなぁ」
とカラカウのは尾栗。
「じゃぁ康平。お前は言えるのか?」
「・・・」
逆に聞かれて言葉に詰る。
――確かに
「言えないだろう?
 そういう意味では、は度胸が据わってるよ」
状況をありのままに受け入れ、飲み込んでしまう。
まるで、海にできる大渦のような、そんな精神は。
そう結んだ洋介に
「そうだな」
応えたのは雅行。

 
 
 
 
 
 
 
何はともあれ。
無事に帰ってきたんだ。
改めてお帰り、「見た目・・・変わらないな」
持ち込まれた酒をいつもの窓際に座って飲む角松が言う。
「まぁ・・・そうですね」
と、半ば困りながらそれに答えたのは、酒の匂いだけでヨレヨレになって横になっているだ。
「あと、体質もな」
と言いつつそんな彼に氷水の入ったグラスを渡すのは尾栗だった。
「いくらあの世だからって、体質までは変わりませんよ。尾栗三佐」
とグラスに手を伸ばしながらは答えた。
「それにしても、なんだか弱くなっていないか?」
と聞いたのは菊池だった。
どうやら、飲み会開始からが『匂い』で酔ってしまう時間がいつもよりも少し短いと思ったらしい。
昔ならいざ知らず、現在(いま)では大分慣れてきて、開始から30分はモツようになったのに・・・
疲れているからか、それとも、やはり向こう(尸魂界というところ)で何かあったのか。
それは分からないが、それでも、開始から五分ともたずに寝転がってしまうというのは、流石に早過ぎる気がする。
「そ・・・う・・・ですかね。
 そう言われれば、なんとなく酒の回りが速い気もしますけど・・・
 でも、特にコレと言って何かがあった訳じゃない・・・ですけど・・・」
酒関係に関しては、本当にコレといった出来事は起きていないはず。
一度だけ、向こうの酒を飲んだことくらいだろうか。
「まぁいいさ。
 ところで
 『あの世』ってどんな感じだった?」
と、ワクワクした様子でにグラスを渡した姿勢を更に体を寝転がせて、聞いた。
「どんな感じって聞かれましても・・・
 あぁ。
 なんだか昔の、古き良き日本っていう感じはしました。
 でも、使ってる技術とかはなんだか現代っぽくて、その辺りはギャップを感じましたけど・・・
 使われている言葉も、ほとんど日本語っぽかったですし。
 なので、あまり違和感はありませんでしたね」
「違和感ないねぇ。お前、生きながらあの世に行っちまったんだぜ?
 なんだか信じられんよ、やっぱりさ」
と、率直な感想を尾栗三佐が話す。
確かに、そう言われてみれば信じられない話だ。
生きながらあの世という場所に入り、そして生きて戻ってきた・・・なんて。
それを自分が現に体感したなど。
冷静に考えてみれば少し恐ろしくもあり怖くもある事。だが
「でも、一足先に『あの世』が見れて、少し得した気分です」
というと、上官三人の顔に僅かながら驚きが浮かぶ。
「そうか」
そう答えたのは、角松だった。
「それでは、先に失礼します」
断りを入れてから、いつもの場所・・・押入れの下の段にもぐりこんだが寝静まってしばらく経った後
「変わらないな、あぁいうところ」
真っ先にそう言ったのは、寝そべった体勢のままの尾栗だった。
「ま、不思議な現象については、確かに俺たちより遥かにの方が慣れている・・・からな」
と、それに答えたのは菊池。
「それにしても、一足先にあの世に行ったことを『得した気分』・・・か。
 俺だったら、言えないな」
角松が率直に感想を述べる。
「なんだよ洋介。意外に小心者だなぁ」
とカラカウのは尾栗。
「じゃぁ康平。お前は言えるのか?」
「・・・」
逆に聞かれて言葉に詰る。
――確かに
「言えないだろう?
 そういう意味では、は度胸が据わってるよ」
状況をありのままに受け入れ、飲み込んでしまう。
まるで、海にできる大渦のような、そんな精神は。
そう結んだ洋介に
「そうだな」
応えたのは雅行。

 
 
 
 
 
 
 
何はともあれ。
無事に帰ってきたんだ。
改めてお帰り、
アトガキ
度胸は恐らく,三羽以上・・・
2017/07/20 書式修正
2007/11/15 up
管理人 芥屋 芥