About Death Way
Unaccustomedness...
「気がつきましたか?」
目が覚めて、一番最初に聞こえたのが君の声。
その次に、彼の顔を見上げた後、木で作られた天井が見えた。
そしてそのまま視線を下へ動かすと、囲炉裏の柱が途中まで伸びていることからして、ここは恐らく・・・
そう言えば、あの後倒れたんだっけか。
などと思いながら、が体を起こし
「これ、君が?」
と、掛けられていた布団を手に持ち、聞いた。
「はい」
と答え、囲炉裏に引っ掛けられた鉄の急須を手に持って、湯のみの入れてくれて
「どうぞ」
と渡してくれる。
「ありがとう」
と言ってそれを素直に受け取ると、はそれを一気に飲んだ。
それを半ば感心した表情で君が見て言った。
さんて、熱いの平気なんですね」
と。
「ん? あぁ。そうだね。
 もしかして君って猫舌?」
最初は何を聞かれたのか合点がいかなかっただったけど、質問の意図を理解して返す。
「う〜ん。
 それほどっていう訳じゃないんですが少し、苦手です」
そう言って、少し笑う。
「そか。
 あ、その・・・さっきは、ごめんな。いきなり倒れて・・・」
と謝るに対し
「構いませんよ。」
と笑顔でそう言うと、外を一瞬見た君が立ち上がり、扉の方へと歩いていく。
ん?
と思ってその行動を黙ってみていると、彼がゆっくり扉を開けた。
そして
「やぁ」
そこに立っていたのは、なんだかさっきも見た藍染さんと・・・初めて見る女の子だった。
 
 
 
「こ・・・こんにちは。」
と雛森君が少し照れながら彼に言う。
「こ・・・んにちは・・・」
と、こちらは少し戸惑いながら答えている。
「あ・・・の・・・私、五番隊副隊長の・・・雛森と言います。
 藍染隊長が・・・その・・・面白い人が居るから来ないか?って・・・」
あー・・・こんな女の子が副隊長?
う〜〜ん・・・やっぱり、この尸魂界というところの隊長・副隊長の選考基準って、やはりワカラン・・・
と思ったが、彼女の最後の言葉って・・・
とりあえず、彼女に自己紹介をしないとな。
初対面だし。
とは言え、何を言ったらいいんだろう・・・
「えーっと。
 初めまして雛森さん。俺はって言います。よろしくね」
と笑ったつもりだったんだけど・・・
あらら、隊長さんの後ろに隠れちゃった。
ちょっと俺ショックかも・・・
なんて思っていると、藍染さんがフォローに入った。
「時間も空いてるし、面白そうだから。
 少し様子を見に来たんだ。それに、市丸も来てるよ」
と笑顔で言うが・・・藍染さん、その最後の言葉は・・・一体?
と思ったが最後。
そこから飛び出してた。
 
 
 
 
 
家から出てきたあのお人の霊圧はすぐに分かったわ。
さんや。
なんて悠長に考えとったら、
「市丸!テメェ。藍染さんから聞いたぞ。お前、俺を賭けのダシに!」
と、飛び掛らん勢いで駆寄ってきてビックリしたわ。
「まぁまぁ、えぇやないの。
 お陰で、普通じゃ体験出来ひんことも体験しとんのやし・・・な?」
なんて言うと、さんは少し黙った。
「・・・お前なぁ」
と言って、半分諦めの声で呆れるようにボクのこと見るから、ちょっとだけ・・・
なんて考えとったら藍染隊長サンにエライ睨まれた。
なんやかんや言うて、あんたもサンの事気にしてるんやねぇ。
久々の『オモロイ実験体やなぁ』とでも思っとるんか知らんけど、ボクはクンとはやりたぁないんや。
なんて考えとったら
「市丸。もし俺が死神ってヤツになったら、今度の航海お前も付き合え。な?」
と言ってきた。
「まぁ、えぇよ。」
と答えた後で気がついた。
せやけどそれって・・・ボク勝ち目ないやん!?
って。
「ちょ・・・今の返事無しやわ。だってそれって、ボク勝ち目ないやないの!」
と言ってみたけど、
「市丸。自衛官という仕事も面白いかもしれないから、いいんじゃないか?」
と、ンナヒドイ事言うのは藍染隊長・・・
「市丸隊長・・・がんばってくださいね」
と便乗するのは雛森ちゃん。
アンタ等・・・
そう思ったところにトドメとばかりに乱菊の声。
「そうよ、ギン。
 あんたが連れて来たんだから、あんたが責任取りなさいよね」
って。
「松本・・・副隊長?」
その声に真っ先に反応したのがクンやったけど・・・
「なんで乱菊がここに居るんや?」
って聞いたら
「何って。決まってんじゃない?面白そうだから。ね?隊長。」
と、屋根の上を見上げて見るとそこに居ったのは・・・
「シロちゃん!」
十番隊隊長さんやった。
「それよりもギン。
 あんた、吉良に仕事押し付けて来たでしょう?
 泣いてたわよ。後でフォローしときなさいよ?」
などと、市丸に言っている。
 
 
 
な・・・
なんだか、えーと・・・
事態が飲み込めないんですが・・・
それにしても、なんて姿なんだろうか、彼女・・・ランギクさんという女性は・・・
こっちが照れるんですが・・・
なんて思っていると
「とりあえず、さん。初めまして。十番隊副隊長やってます、松本乱菊です。
 あ、らんは乱れるの乱で、ぎくは菊の花の菊で、乱菊って言うの。よろしくね。
 それよりも、ゴエイカンっていう怪しいところで、ギンが変なことしなかった? 大丈夫だった?」
と、迫ってきたものだから・・・
頭に血が上って・・・そこから先は、覚えていない。
アトガキ
あらら・倒れた。
三番隊・五番隊・十番隊勢ぞろい!
2017/07/20 書式修正
2007/06/07 up
管理人 芥屋 芥