About Death Way
Thing to Associate...
「ねぇ……まだつかないの?」
「もうすぐ、ですよ。」
そう言って聞いて答えられること、何回目……かな。
外の壁は、さっきに比べて少し近くなってきてることは確かなんだけどさ……
でも、なんだかやっぱり近づいてない気がする。
と思ったら、唐突に目の前に壁が現れた。
「うわぁ!」
と思わず声を出して驚いてしまう。
何故ならその壁はとても高かったから……
 
 
 
 
俺が驚いている間に君が懐から何かを取り出して
「通廷証です。開けてくれますか?」
と、その何もない空間に向かってそう言うと、ゴゴゴゴゴ……という音が鳴り響き、
そして、道が……できた。
「え?」
と驚いていると
「この通廷証で、流魂街と瀞霊廷を行き来できたりするんです。この証がないと、彼等は門を開けてくれませんから。」
と笑顔でそう言って
「さぁ、行きましょうか」
と俺を促した。

 
 
 
まず、流魂街というところに出て、何気なく後ろを振り返るとすぐそこに瀞霊廷が見えた。
「なぁ、どうして向こうが見えるんだ?」
と聞くと
「だって、触れるとさっきの壁が降りてきますから。大丈夫なんです」
と、笑顔で答えてくれた。
その答えに半分納得いくような、いかないような感じだったけど、まぁ……ここって不思議なところだから、そういうこともあるのかな?と、は自分を納得させる。
それにしても、ここが流魂街・・・か。
なんだかやっぱり、昔の古きよき日本家屋が並んでる。
それにしても、ここいらの人は、みんな着物なんだなぁ……
などと思っていると、
「とりあえず、長老さんのところに行きましょうか」
そう促され、後をついて行く。

 
 
「ここは西流魂街の第一地区で、最も治安がいいところです。」
はぁ……
さっきの君が説明と、長老さんの説明を併せて要約すると……
まず
流魂街には東西南北が存在する。(俺たちが今居るところは西らしい)
そしてこの第一地区が一番治安がよくて、そして第二・第三……となっていく程、治安がよくないらしい。
そしてその最終地区が、八十地区
なるほどね。
なんだか中世の城周辺のような構図になってるわけか。
真中に城があって、周りに街があって……っていうところもそうだし、外になるほど治安が良くなくなっていくっていうのも、どことなく似てる。
瀞霊廷の周りには殺気石という、霊圧を遮断するというか分解する気が出されてて、地中から空中までそれが伸びている……
なんだかレーダーか何か一番身近な、俺が思い出せる例えで言うならば……そう、フェイズドアレイレーダーか。
あれに近いんだな。
「こちらのシステムに、艦が追いついた……のか。すごいな……」
と、思わず呟いてしまう。
こりゃ、菊池三佐が見たら隅々までシステムを調べそうだな
と、微かな笑みまでこぼれてきた。
「あ……の……さん?」
不審に思ったのか、君が声を掛けくる。
「あ、なんでもない。ちょっと考え事を……」
そう言ってなんとか誤魔化してみる。
「では、さん。大体の事情は分かりました。それでは今日は一日ここでゆっくりしていきなさい。」
なんか、言われたことを纏めている間にどうやら話がまとまったようだ。
「じゃ、俺、ちょっと訓練の続きをやるよ」
そう言って立ち、刀に手を掛けて家を出て行った。

 
 
 
家の後ろ側に回り込むと幸いそこには誰もいなかったので、とりあえず刀を持って座ってみる。
なんだかんだ言って、俺はこの訓練が好きだったり。
今まで色々あったりして、確かに不思議なことも経験した……からな。
それに、あの声も少し気になるしな。
なぁ、また、会えるか?『お前』に……

それにしても、三佐の言った『脅威に対する兵力』という言葉は、まさしくその通りだった、ということだ。
まぁ、俺たちの場合は確かに国……まぁ、正規軍じゃないから二流扱いなんだが……に対しての脅威に対する……自衛としての役目。
今更、その矛盾を語るのは本当に『今更』っていうもので、それに、終わったことに対してやり直しが効くわけでもないからね。
矛盾から始まった自衛隊……か
なんかここの死神達を見てると、ちょっと羨ましいと思うのは、やっぱり根底にある矛盾を俺自身が内包してるからか?
純粋に、『虚』といわれる者に対しての兵力。
それだけに、彼等はここの尸魂界……だけではなく、俺たちの世界……彼等の言う『現世』をも守れる兵力。

 
 
やっぱり、少し羨ましいな。
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アトガキ
ジパング主から見た死神と瀞霊廷と尸魂界……です
2023/07/30 書式修正
管理人 芥屋 芥